大学の人事とは
「私は、ある国立大学法人の総務担当理事として6年間、人事に携わってきました。この間、あくまで学問研究の発展と学生のための大学教育の展開という立場から公正な人事を心がけました。
その見地からすると、教員の採用(常勤も非常勤も原則は同じです。)は、当該の科目に係わって、候補者となる当人の研究業績あるいは分野の実績と、科目適合性とを綜合して判断するほかに、なにも外部的なものを持ち込むべきではない。この立場に徹していくことが大学の学問研究の堅持につながると確信しております。
人事に直接係わる学科の構成員の知り合いである外部者の情実ももちろん排除しますし、ましてや今回のテロ的圧力も排除するのは当然であり、万が一、話題となっている方自身に科目適合性あるいは授業運営に瑕疵があったとすれば、それはそこで判断材料になるが、特段の問題がなければ非常勤講師の継続雇用は当たり前のことのはずです。
仮に、その方を採用しなければ学生への危険や大学のイメージダウンが避けられるなどとおっしゃる立場があるとしたら、それは一職員の雇用問題をつかって、それを利用して大学のステータスを保身的にまもっていることであって、大学の自治はもとより、学問への従事者としての構成員の見識も、高等教育機関としての見識も何もそこでは発揮されていない。そういうことを世間に表明することになります。
当該の大学のイメージダウンどころか、信用失墜につながることは明らかで、ダメージはこのほうが大きいはずです。」
大学の人事に関わってこられた方からのメッセージです。ご了解をいただいて転載しました。
北星大学関係者の皆様の目にとまることを期待して・・・・・・・