趣意書

「負けるな北星!の会」(略称マケルナ会)


 北海道札幌市の北星学園大学に「非常勤講師の植村隆をやめさせなければ爆破する。学生を痛い目に遭わせる」という脅迫状が届いています。嫌がらせの電話やメールが殺到し、街頭宣伝も続いています。このような脅迫に大学が屈すれば、言論の自由や学問の自由の決壊を意味します。

 私たち現状を憂う学者、ジャーナリスト、法律家は、「負けるな北星!の会」を結成し、北星学園大学が大学の自治と学問の自由を貫くよう応援する活動を始めます。

 植村さんは、元朝日新聞記者で1991年、韓国の元日本軍慰安婦がつらい体験を告白した記事を書きました。一部の人たちは慰安婦問題の「火付け役」と批判しています。記事の正確さについては議論があるとしても、それは言論の世界で行われるべきです。爆破や学生への傷害の予告は脅迫であり、犯罪です。

 植村さんの高校生の長女は氏名、写真をネットでさらされ「自殺に追い込む」と脅されています。長男の高校の同窓生は、人違いでネットに写真と実名を載せられ「売国奴のガキ」「自殺しろ」と書かれました。このような卑劣な人権侵害を看過するわけにはいきません。

 植村さんの講座は留学生対象の「国際交流」で、慰安婦問題ではありません。学生が何を学ぶか、大学が誰を講師に任用し、教員が何を教えるかは、憲法で保障された学問の自由です。
北星学園大学や家族への脅し、攻撃は自由と民主主義へのテロです。思想信条、立場を越え、「自由と民主主義を守る」、この一点で協力しましょう。署名活動、大学への応援メール、集会を広げていくよう呼びかけます。

 今、起きている暴力に目を閉ざすことは、明日の暴力を認めるということです。北星学園大学を孤立させてはいけません。大学を攻撃する卑劣な人たちにみんなで、告げましょう。

「私たちも北星だ」