2015年2月17日火曜日

植村応援隊からの参加呼びかけ


私たちは、元朝日新聞記者の植村隆さんを応援する「植村応援隊(略称:応援隊)」を結成しました
 植村さんは1991年に書いた慰安婦報道に関する2本の署名記事がもとで、「捏造記者」というレッテルを貼られ誹謗中傷を受けています。
 攻撃が激しくなったのは、大学教授への転身が週刊誌で報じられた20141月末頃からです。教授就任は辞退せざるを得なくなりました。それだけではありません。札幌の北星学園大学で非常勤講師をしているという情報が拡散され、大学への爆破予告、大量のメールと電話などによる脅しや嫌がらせ、17歳の娘さんを自殺に追い込むという脅迫にまでエスカレートしたのです。次年度の雇用継続が危ぶまれる状況にもなりました。
この時は、学者やジャーナリスト、市民などで結成した「負けるな北星!の会(略称:マケルナ会)」の活動、全国の弁護士による威力業務妨害の告発など、北星を励ます様々な支援の輪が広がり、脅迫に負けることなく大学は雇用継続を決定しました。
 同年12月、植村さんは「私は捏造記者ではない、不当なバッシングには屈しない」と訴える講演活動を始めました。いくつかの月刊誌へ手記を発表し、積極的に取材へ応じています。また本年1月9日、攻撃激化のきっかけをつくった週刊誌の発行元などを相手に、名誉棄損裁判を東京地裁へ提訴し、札幌でも同様の訴訟が準備されています。
提訴記者会見の場で植村さんは「司法の場でも捏造記者でないことを証明し、自分と家族、家族の友人の人権を守り、そのことで大学の安全も高めたい。私だけの問題ではなく日本の民主主義の問題。卑劣な行為は許さない。そのために闘う」と決意を語られました。
この問題への誹謗中傷はネット世界に氾濫するだけでなく、週刊誌や新聞などの大手メディアにまで散見され、誤解と悪意に基づく非難の言葉が今も流され続けています。この機に乗じるように、過去の歴史を否定する動きまで見られます。
 慰安婦問題について様々な意見や見解があるのは事実です。しかし、書いた記事によって生活を脅かされ、生命の危険にまでさらされる。そんな言論封殺を決して許すことはできません。民主主義の根幹を崩壊させる道だからです。
報道・言論の自由、学問の自由、まさに私たちの民主主義を守るために植村さんの闘いを応援しようではありませんか。多くの皆さんの参加を呼びかけます。
2015年1月30

*呼びかけ人50音順):岩崎貞明(「放送レポート」編集長)/内海愛子(恵泉女学園大学名誉教授)/呉光現(聖公会生野センター総主事)/北岡和義(フリージャーナリスト)/ 小中陽太郎(作家)/小森陽一(東京大学大学院教授)/後藤乾一(早稲田大学名誉教授)/新西孝司(北星平和宣言支持・厚別区民の会)/崔善愛(ピアニスト)/鶴田昌嘉(北海道画廊代表取締役)/西村秀樹(近畿大学人権問題研究所客員教授)/福原正和(医師)